連日の早起きが功を奏し、前回「バンパーカット&ナンバー移動」までで最低限予定していた整備が予想より早く終わりました。2年計画のところを3カ月で終了するという驚異的なスピードです。この頃になるとほぼ一日中ジムニーのことを考えているような状況になり、それに比例して妻の風当たりが強くなってきました。そしてついに念願の車検を受けに行きました。が、結論から先に言うと「不合格」になってしまいます・・・。

今回は、以下について書いていきたいと思います。
  • ユーザー車検で指摘された事項
  • 無駄なあがきとして行ったPCVバルブ・ISCバルブ清掃


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1.ユーザー車検で不合格となった事項

コツコツ続けてきた整備も少しずつ形になってきて、ジムニーの姿も当初とは見違えるようになってきました。そのため、早く車検を取って乗り回したいと思うようになり、まずは車検を取ってしまおう!と決意しました。それが今回の車検不合格の原因だったかもしれませんが、結果として気づかなかった不具合に気づけたので、今回の不合格は大変意味のあるものでした。
ジムニーJB23 ユーザー車検1
仮ナンバーを市役所で借りて軽自動車検査協会に来ました。バイクでは何度もユーザー車検をうけていますが、車では初めてです。検査待ちの列に並び自分の番を待ちます。
ジムニーJB23 ユーザー車検2
いよいよ自分の番になり、ドキドキしながら検査員の指示に従って検査を受けます。
が、最初の排ガス検査でいきなり不合格!HC(炭化水素)の値が基準値をはるかにオーバーしています。検査員からは、「排気音がすごい調子悪そう。1気筒死んでるかも。」とのアドバイス・・・実際の排気音は「要注意!排気バルブが割れている時の排気音」をご覧ください。

さらに、続けて行われた外観検査で、「ナンバー灯の取り付けが不十分。両面テープが剥がれた時にブラブラしてしまうようでは論外!純正に戻すように!」と厳しい声をいただきました。(ブラブラしないんですが・・・)

純正は切ってしまって(「バンパーカット&ナンバー移動」参照)戻せないので、どのように固定すれば問題ないか質問するも、「そんなことは実物を見てからでないと判断できないのでここでは言えない!純正が一番なので、とにかく純正に戻すように!」と素っ気ない返事。あまりに抽象的かつ横柄な説明だったので少しカチンと来たがそこは我慢。改善して再検査を受けることとしました。

しかし、この検査員、よっぽど私のジムニーが気に食わなかったのか、他の部分も何かといちゃもんを付けて、上司に「それは問題ない」と諭される始末でした。ジムニーは厳しく見られるという噂は本当なのかと思わずにはいられません・・・

さらに、光軸検査で不合格。ただ、これは想定内です。検査後に光軸がどのくらいずれているのか教えてくれるので、それを元に微調整する予定です。

想定外だったのは、ブレーキ検査での不合格。左右の制動差が規定値を超えているとのことでしたが、これは全くの想定外でした・・・急ブレーキ気味に強く踏んでしまったのが原因なのかもしれません。

想定よりはるかに厳しい結果となりました・・・本日中に再検査を受けて合格しなければ、検査料が再度かかってしまいます。何より、次に仕事の休みを取って車検を受けに来ることができるのがいつになるかわかりません。何とか今日中に再検査を受け合格したいという思いで、一度家に戻り、できる限りの整備を行い再検査に挑むことにしました。この時時刻は12時ちょっと前。検査の最終受付は16時です。移動時間を考えるとあと3時間程しかありません。


2.PCV・ISCバルブ清掃

慌てて家に帰り、まずは車検取得後に行う予定だったPCV・ISCバルブの清掃とPCVバルブシールの交換を行うことにしました。排ガス検査の値とはあまり関係がないかもしれませんが、藁にもすがる思いで作業を開始しました。
ジムニーJB23 PCVバルブ
さくさくっとPCVバルブを取り外します。これははまっているだけなので、すぐ取り外せました。
PCVバルブ点検
整備書を参考に清掃して吹いたり吸ったり(注意!有毒です)振ったりしましたが正常に作動しているようでした。
ジムニーJB23 PCVバルブシール取り外し
次にPCVバルブシールを取り外します。がっちりはまって硬化していますので、フック状のもので内側から外側に向かって引っ張り出した方が良いです。ドライバーなどで外側から内側にこじるとヘッドカバー内にシールそのものや破片が落ちてしまう危険性があります。自分は扉に付けるアオリ止めがたまたま手元にあったのでそれを使いました。
ジムニーJB23 PCVバルブシール交換3
取れましたが、やっぱり破片をヘッドカバー内に落としてしまいました。シールは硬化して脆くなっておりすぐにちぎれてしまうので注意が必要です。
ジムニーJB23 PCVバルブシール交換2
ヘッドカバー内をライトで照らして落とした破片を探します。幸いすぐ近くにありましたので何とか摘出することができました。
ジムニーJB23 スズキ純正PCVバルブシール
PCVバルブシールの品番は「11198-58B00」でした。
ジムニーJB23 PCVバルブシール交換完了
シールを交換してPCVバルブ本体も取り付けます。ここまではあっという間です。
次にISCバルブの清掃を行っていきます。
ジムニーJB23 ISCバルブ清掃1
まずは↑ISCバルブに接続されているカプラーを抜きます。
ジムニーJB23 ISCバルブ清掃2
次にねじを外していきますが、なぜプラス?舐めそうになりながらなんとかはずします。めちゃくちゃ外しづらいです。舐めるとねじだけで部品がでないのでアッシー交換とか・・・
ジムニーJB23 ISCバルブ清掃3
ついでにスロットルボディ内部も軽く清掃しておきます。パーツクリーナーやキャブクリーナーをジャブジャブ吹いてしまうとセンサーが故障してしまうので要注意だそうです。自分は綿棒にパーツクリーナーを付けたもので清掃しました。
ジムニーJB23 ISCバルブ清掃4
スロットルボディ下部についているねじを外すと、↑のような部品が出てきます。結構カーボンがついて汚れているのでこちらも清掃します。組み込む順番を間違えないようにしましょう。
ジムニーJB23 ISCバルブ清掃5
↑穴の中もかなり汚れています。
次にISCバルブ本体のねじを外しますが、狭すぎて真っすぐのドライバーが入りません。しかもかなり固く締まっているので、ラチェット式のドライバーでは力が上手く入らず舐めてしまいそうでした。
ジムニーJB23 ISCバルブ清掃6
↑そのため、バッテリーとヒューズボックスを取り外してT字型のドライバーが入るスペースを確保しました。ちゃんと力をかけながら回すと舐めることなく外せました。
ジムニーJB23 ISCバルブ清掃7
ISCバルブが外れたらパーツクリーナーを染み込ませた布などを使って優しく清掃します。これもパーツクリーナーなどでジャブジャブにするのは避けた方がよさそうです。パッキンをなくさないように気を付けてください。一通り清掃したら、逆の手順で組付けていきます。

ついでにブレーキも念入りに確認していみると、運転席側のブレーキに若干の引きずりがあることを発見しました。ピストンの戻りが悪い感じがしましたので、ピストンの揉み出し(清掃やグリスアップをしながらピストンを出し戻しすること)を行いました。時間がなく焦っていたので写真はありません。
ピストン戻し工具を持っていないので、シャコマンと呼ばれるクランプでピストンを押し戻しましたが、これはなかなか良かったです。


3.当日中に再度リベンジするも不合格・・・

タイムリミットが迫ってきていたので、再び軽自動車検査協会に向かい、滑り込みで再検査を受けました。が、結果は再び不合格・・・。不合格箇所は前回と同様、排ガス、光軸、ブレーキでした。しかも光軸は光量不足というおまけつき。限定車検証を出してもらうためにロビーで待っている間も放心状態でした。この3カ月はなんだったのか・・・自分は鉄くずを10万円で買ってしまったのか・・・そんな思いが頭を巡ります。

しかし、ここまで来たらもう後には引き返したくない・・・すでに払ってしまった自賠責もったいないし・・・そうだ、どうせ廃車にするくらいなら、自分でとことんいじり倒してみよう!壊したって怖くない!そう思い直すことにし、自分でエンジンをオーバーホールすることを決意したのでした。

次回から数回に分けてエンジン腰上オーバーホールについて書いていきます。


続く


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