今回はバルブとピストンの取り外しについて書いていきます。エンジン分解整備の取り外し作業については今回が最後になります。フロー図でいうと下記の青い線で囲んだ部分になります。
前回の記事「エンジン分解整備3-シリンダーヘッド取り外し-」でシリンダーヘッドが車体から降り、インテークマニホールドとエキゾーストマニホールドが取り外されました。あとは残りのバルブとピストン及びその周辺部品を外し、取り外した部品を強力洗浄剤に漬け込んで洗浄していきます。
バルブの取り外しには、「バルブスプリングコンプレッサー」という専用工具があった方が作業効率が良いです。それ程高いものではないので、揃えておいた方が無難だと思います。それ以外は普通の工具で作業が可能です。
前回の記事「エンジン分解整備3-シリンダーヘッド取り外し-」でシリンダーヘッドが車体から降り、インテークマニホールドとエキゾーストマニホールドが取り外されました。あとは残りのバルブとピストン及びその周辺部品を外し、取り外した部品を強力洗浄剤に漬け込んで洗浄していきます。
バルブの取り外しには、「バルブスプリングコンプレッサー」という専用工具があった方が作業効率が良いです。それ程高いものではないので、揃えておいた方が無難だと思います。それ以外は普通の工具で作業が可能です。
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1.バルブ取り外し
ジムニーJB23のK6Aエンジンのバルブは上図のような構造及び組付け順になっております。
バルブを取り外す際には、まずシムとタペットを取り外します。シムとタペットは乗っかっているだけですので、磁石などを使って取り外します。その際、どこにどのシムが入っていたかわかるように保管するようにしましょう。
↑上の写真のように紙コップにどの場所か書いて保管すると便利ですが、このまま洗浄液を入れると文字が消えてしまします・・・シムには厚みを示す番号が刻印されていますので、紙に書いておくのが間違いないと思います。どうせタペット調整の際にあーでもないこーでもないと紙に書いた数字を入れ替えていく作業があるので、面倒臭がらずに下の写真のように先に整理してしまいましょう。
シムを取り外したら、次はバルブコッタを取り外します。バルブコッタでバルブスプリングを留めているのでバルブコッタさえ外せばバルブまで取り外せます。
バルブコッタはバルブスプリングを圧縮して取り外しますので、下の写真のようなバルブスプリングコンプレッサーという特殊工具があると作業効率が良いです。
バルブスプリングコンプレッサーを使わずに取り外す猛者もいるようですが、バルブコッタを飛ばして行方不明にしたり上手く行かずにイライラしてしまったりするようですので、素直に購入した方が無難です。
安いものだとアマゾンなどで2,000円以下であります。普通の人なら使用頻度もそれ程多くなく、力がかかる工具ではなくすぐ壊れたりもしないと思いますので、安いもので十分だと思います。自分はモノタロウで購入しました。
バルブスプリングコンプレッサーをセットしスプリングを圧縮していきます。
すると、バルブコッタがポロポロっと外れてきますので、無くさないよう慎重にピンセットなどで回収します。
バルブコッタさえ取ってしまえば、バルブスプリングやバルブを簡単に取り外せますので、取り外してどこに付いていた部品かわかるように保管します。
排気バルブ以外はまだ使えそうだったので、洗浄して再利用することにしました。
割れてしまった排気バルブを改めて観察してみます。完全に割れて欠けてしまっています。溶けている様子も伺えます。
カーボンの堆積も半端じゃないです。2~3mmは堆積しているでしょうか。象の足みたいになっています・・・
ちなみにネットを調べてみると、排気バルブが割れるこの現象は、ジムニーJB23ではよくある現象のようです。一説によると、車重が重く大径タイヤなどを履かせることが多いジムニーでは、エンジンに負荷がかかりやすく異常燃焼が起こりやすいことが一因ではないかという説もあります。そして、異常燃焼を少しでも抑制するためには、オクタン価の高いガソリンを入れることが有効であると言われています。
そのため、自分は修理後はハイオクを入れ続けることとしました。次回エンジンを開ける際にどのようになっているかレポートできればと思っています(それまで車体が生きていればですが・・・)。
そして、最後にバルブステムシールを取り外します。これはラジオペンチなどで掴んでグリグリすれば外れます。周辺を傷つけないように注意しましょう。これは再利用不可なので新品と交換します。
すべての部品が取り外され、シリンダーヘッドがすっきり軽くなりました。この後、他の部品と一緒に洗浄していきます。
2.ピストン取り外し
次にピストンを外していきますが、ピストンをコネクチングロッドごと外すのは超簡単です。下側にあるナット2個で留まっているだけです。
↑これがそのナットです。一応取り外し前にマーキングしておきました。
簡単にナットが取れました。後はコネクチングロッド本体を上に押してあげると、いとも簡単にピストンがエンジンから取り外しできます。
↑取り外したピストンです。カーボンの堆積もスラッジもなかなかですね。
ピストンリングの溝もカーボンでぎっしりです。特にオイルリングの溝はほどんど埋まってしまっており、リング自体も固着していたので、あまり機能していなかったのではないかと予想されます。
ピストンの頭にマジックで数字を書きましたが、洗浄したら落ちてしまうことに気が付いて、結束バンドを手前から1番目には1本、2番目には2本、3番目には3本付けて目印にしました。
ピストンを取り外してシリンダーを見てみると、クロスハッチがしっかり残っています!18万キロ以上走ったエンジンでこれは意外でした。
↑しかし、ピストンが振られて接触してしまう部分はやはり摩耗が見られます・・・
次回エンジンを開ける際は、シリンダーの研磨も必要になりそうです。
3.洗浄
取り外す部品を全て外し終わったので、部品を強力パーツクリーナーで漬け込み洗浄してきれいにしていきます。
自分はモノタロウの商品を使いましたが、アマゾンでも似たような商品がいっぱいあります。
汚れていた部品を全て漬け込みます。入れた直後は汚れと反応して泡だらけになっていました。
上の写真は反応が落ち着いた後の写真です。ただし、この状態でも洗浄力は落ちていません。
細かい部品も紙コップに入れて漬け込みましたが、紙コップだと紙が溶けて液が漏れてしまいました。プラスチックのトレーに入れていたおかげで大惨事にはなりませんでしたが・・・要注意です。
3日間程漬け込みました。ご覧のとおり、汚れはほぼ全て落ちてピカピカになりました。強力パーツクリーナーすごいです。
ついでにエンジンを漬け込み洗浄している間の待ち時間に、すっきりしたエンジンルームの防錆塗装を行いました。
↑まずは錆まくっていたブレーキマスターシリンダー回り。今は漏れていないようなんですが、以前に漏れていたんでしょうか・・・また漏れたら嫌だな・・・
ここも「ラストボンド」でばっちり防錆です。
エンジンルームの上側もしっかり塗布しました。
リレー&ヒューズボックスのステーも錆々だったので、ここもしっかりラストボンドを塗りこみました。ケレンあんまりしていなんですけど、どうなんでしょう。経過もレポートしていきたいと思います。
今回はここまでにします。
次回以降はエンジン組付けについて書いていきたいと思います。
続く↓ ↓ ↓
「エンジン分解整備5-ピストンリング組付け-」
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